心身医学
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生活習慣の改善を意図した介入プログラムが夜間部に通う男子大学生の主観的な睡眠の質に与える影響
荒井 弘和中村 友浩木内 敦詞浦井 良太郎
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2006 年 46 巻 5 号 p. 369-375

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抄録
本研究の目的は,生活習慣全般の改善を意図した健康教育への参加ガ,主観的な睡眠の質に与える影響を検討することであった.本研究の対象者は,夜間部の大学1年生男子119名であり,(1)行動変容技法(セルフ・モニタリングと目標設定)を用いる介入群,(2)行動変容技法を用いない対照群という,異なる2つのプログラムの効果を比較検討した.介入群のプログラムは,講義における行動変容技法の教授と,体育の宿題として授業時間外における3種類の課題設定を含んでいた.分散分析の結果,睡眠時間得点(p<0.001),睡眠困難得点(p<0.10),およびPittsburg Sleep Quality Index (PSQl)総合得点(p<0.10)において時間の主効果(またはその傾向)を検出し,両群ともに睡眠の質が悪化していた.その一方で,群の主効果および群×時間の交互作用はみられず,本研究で行った介入プログラムは,睡眠の質の改善に十分な効果をもっていないことガ示された.
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© 2006 一般社団法人 日本心身医学会
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