心身医学
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日本における心身医学の歩み : 東北地方での創成と発展への期待(シンポジウム : 日本における心身医学の歩み,2007年,第48回日本心身医学会総会(福岡))
鈴木 仁一
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2008 年 48 巻 2 号 p. 129-132

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抄録

東北地方での心身医学の発祥は,おそらく全国で最も早く1916年(大正5年)で,時の東北大学精神科教授,丸井清泰がフロイトの影響を受けて心身症を器官官能症として講義したことに始まる.日本精神身体医学会を創設するに当たっては,東北大学産婦人科学教授九嶋勝司が企画に参加している.精神身体医学会を日本心身医学会という名称に変えたのは,東北大学第3内科教授山形敞一が第16回総会会長を務めた時である.東北大学に心療内科が設置されたのは1975年(昭和50年)で,科長は鈴木仁一であった.東北地方会は1969年(昭和44年)に発足し,現在まで64回開催されているが,開催地は仙台,盛岡,弘前,秋田,山形,福島と巡回しているのが特長で,東北大学の他に岩手医科大学,弘前大学,山形大学,福島県立医科大学が長を担当して発展させている.また,心身医学会傘下の循環器心身症研究会を鈴木仁一が東京大学石川中と協力して発足させたことも学会の発展に寄与していると考えられる.本稿ではエピソードも入れて詳細を述べる.

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© 2008 一般社団法人 日本心身医学会
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