心身医学
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医療におけるプロフェッショナリズムについて(心身医学の心やプロフェッショナリズムをどう伝えるか~学会内外に向けての提言~,2011年,第52回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(横浜))
天野 雄一端詰 勝敬坪井 康次
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2012 年 52 巻 11 号 p. 1001-1007

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抄録
近年,医療におけるプロフェッショナリズムについて話題になっている.プロフェッショナリズムについては,さまざまな概念が提唱されているが,米欧内科3学会組織合同による医師憲章が定義として取り上げられることが多い.この憲章は3つの原則(患者の福利優先の原則・患者の自律性の原則・社会正義の原則)と10の責務からなる.これは患者,同僚,社会に対して,倫理,教育,実践における指針となり,また社会との無書面契約ともいえる.これらのことを伝えるには,ロールモデルが大切とされている.指導者側もプロフェッショナリズムについて理解することが必要とされ,その理解をスタッフが共有し,かつ実践することが求められている.さらに,患者の苦しみや患者の物語を受け取め,解釈するナラティブに基づくプロフェッショナリズムが提唱されるようになっている.心身医学におけるプロフェッショナリズムについても議論が必要と考える.
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© 2012 一般社団法人 日本心身医学会
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