2019 年 59 巻 4 号 p. 294-301
心身医学は, 患者を心理・社会・環境面も含めて全人的にみていこうとする. 社会疫学は 「健康格差社会」 を生み出す社会的決定要因を疫学的なアプローチで明らかにする研究分野である. つまり社会疫学は 「広義の心身医学」 の一部であることを意味する. 本稿では, 第1に健康格差の生成プロセスについて解明されてきた到達点をレビューする. 第2に 「健康格差社会への処方箋」 として使える対策を概観する. 第3に地域づくり方法や効果, そして臨床現場で今後の普及が期待される社会的処方について紹介する.