日本小児腎臓病学会雑誌
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原著
小児腎移植患者における推定AUC0-4の有用性と,初期投与量の設定
後藤 芳充永井 琢人幅 俊人打田 和治上村 治
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2003 年 16 巻 2 号 p. 137-141

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抄録

 腎移植患者における免疫抑制剤のTherapeutic drug monitoring (TDM) として,Area under the curve (AUC) の有用性がいわれているが,今回は小児腎移植患者に対して3回の採血ですむ推定AUC0-4の有用性を検討した。推定AUC0-4はAUC0-4とよく相関し,C2よりもAUC0-4との相関が強かった。また,AUC0-4のデータを元にした免疫抑制剤の初期投与量の検討も同時に行ったが,CyAは体重に関係なく,11mg/kgで目標AUC0-4が5000ng.hr/mlとなった。一方FKはAUC0-4を150ng.hr/mlにするのに,20kg以下が0.75mg/kg,20~30kgが0.45mg/kg,30~40kgが0.4mg/kg,40~50kgが0.3mg/kgと体重により初期投与量を変える必要があった。ただ,初期投与量はあくまで目安とすべきと考えられた。

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© 2003 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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