日本小児腎臓病学会雑誌
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原著
思春期前のステロイド依存性ネフローゼ症候群に対するシクロフォスファミド投与の検討
藤永 周一郎平野 大志原 聡染谷 朋之介大友 義之清水 俊明金子 一成
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2008 年 21 巻 1 号 p. 1-5

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抄録
 思春期前のステロイド依存性ネフローゼ症候群 (SDNS) の小児20人において,免疫抑制剤の第一選択としてシクロフォスファミド (CPM) 1.5~2.5mg/kgを12週間 (累積投与量: 200mg/kg未満) 投与し,後方視的に有用性を検討した。平均観察期間36.2ヵ月 (9~72ヵ月) において,CPM開始後,長期寛解を維持した患児は4例,非頻回再発へ移行した患児は8例であり,12例 (60%: 有効群) はSDNSから離脱しえた。一方,8例 (40%: 無効群) はCPM導入後もPSL 0.5mg/kg/2日以下に減量不可能のためシクロスポリン (CsA) に変更を要した。CPM導入前の再発時プレドニゾロン (PSL) 投与量1mg/kg/2日をcut offとして検定したところ,有効群は無効群と比較して高率に再発時のPSLがcut off値未満であることも判明した (p=0.025)。以上よりSDNSの治療戦略として性腺機能障害が発現しにくい年少児では,免疫抑制剤の第一選択としてCPMを投与し,可能ならば思春期までCsA導入は温存することを考慮しても良いと思われた。
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© 2008 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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