2024 年 37 巻 p. 25-32
免疫抑制下における感染について,特にウイルス感染制御に関して説明する.本稿では,免疫抑制薬を投与されている小児期発症腎疾患の患者,特に,腎移植前後の患者を中心に述べる.ウイルスとしてはサイトメガロウイルス(CMV),BKウイルス(BKV),Epstein-Barrウイルス(EBV)による感染症のモニタリングと治療について,加えて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策についてもワクチンと治療について概説する.実際の臨床場面での具体的な対応方法に関しては,東京女子医科大学腎臓小児科の方針を記述した.