日本小児腎臓病学会雑誌
Online ISSN : 1881-3933
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ISSN-L : 0915-2245
原著
興味ある腎組織所見を呈した幼児期発症ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の1例
佐藤 敬渡辺 一志川崎 幸彦熊田 和夫渡辺 憲史川名 冬彦樋口 悦美神山 論鈴木 順造弓削田 英知加藤 一夫鈴木 仁
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1991 年 4 巻 1 号 p. 56-60

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抄録
 腎組織像において興味ある所見を呈した2才1か月時発症のステロイド抵抗性ネフローゼ症候群 (NS) 例を経験した。巣状分節状糸球体硬化 (FSGS) の組織像を呈し,核・胞体比の高い上皮細胞の外方配列を示す未熟糸球体を伴っていた。しかもその未熟糸球体はすべて硬化像を呈する糸球体にのみ認められた。また自験例の浮腫管理に際しては,アルブミン補充などの保存的治療だけでは限界があったので,持続的携帯腹膜透析法 (CAPD) を実施し著効を得た。
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© 1991 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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