抄録
乳幼児を対象とした非挿管下での気管支ファイバースコピーの手技を紹介し, 有用性と問題点について検討した。
検査回数は1995年以降の約3年間で50回 (43例), 年齢は生後1カ月から3歳 (中央値5カ月), 体重は2166gから11kg (中央値4829g) であった。検査前に硫酸アトロピン, ミダゾラム, リドカインを投与し, 検査中にはファイバースコープを介して声門部と気管内にリドカインを噴霧した。観察には外径2.2mmか3.6mmのファイバースコープを使用し, 呼吸管理に専従する医師を必ず1人つけた。
50回の検査中48回 (96%) で有用な所見を得た。頻脈, 唾液の垂れ込み, 不十分な鎮静, 低酸素血症, 発熱が数回ずつと喉頭痙攣, 喘鳴の増強が1回ずつ出現したが, それぞれ一過性で重篤なものはなかった。
非挿管下での気管支ファイバースコピーは, 乳幼児でも体重が2kg以上で呼吸状態が安定していれば, 安全に行える有用な検査法と考えられた。