2026 年 4 巻 p. 60-68
【目的】膵癌に対し亜全胃温存膵頭十二指腸切除術(SSPPD)を施行された患者において、在院日数短縮に関連する術前6分間歩行距離(6MWD)の目標値を検討した。
【方法】2018年2月~2023年7月にSSPPDを施行した44名を対象とし、在院日数中央値を基準に2群に分類した。ROC解析で在院日数延長を判別するための術前6MWDのカットオフ値を算出し群間比較を行い、さらに低6MWD群内で関連因子を検討した。
【結果】カットオフ値は490mであった。490m未満では長期群が有意に多く、術後合併症、術前認知機能、 炎症・免疫関連指標、退院時6MWDとADLが不利であった。低6MWD群では、リンパ球比率低値およびCRP高値が在院日数延長と関連した。
【結論】術前6MWD 490m以上は在院日数に関連する目標値であることが示唆された。炎症・免疫指標を併せた評価は、対象者の層別化に資する可能性がある。