蘇生
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症例
転倒でくわえていた箸が喉に突き刺さり,
先端が延髄下部の硬膜まで到達した小児事故例
角田 博出原 郁安本 和正
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キーワード: , 小児, 転倒, 刺入, 延髄
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2011 年 30 巻 2 号 p. 98-101

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抄録

 転倒により口にくわえた箸が喉に突き刺さり,一部折れて遺残し,先端が延髄下部の硬膜まで到達した症例を経験した。
 箸による小児の事故例のほとんどは軽症で済むが,稀に中枢神経系,血管系,呼吸器系等の損傷により,致命的な病態に陥る。なお,中枢神経系の損傷については,解剖学的な構造により,延髄,上位頚髄,小脳等の損傷が生じ得るため,慎重配慮が必要である。
 このような事故が起こり得るという認識は重要であり,事故防止について市民への啓蒙活動を進めるとともに,事故が生じた際の医療行為や医療体制についても,様々な角度からの検討が望まれる。

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© 2011 日本蘇生学会
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