蘇生
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症例報告
橈骨動脈穿刺時に発症した発作性心房細動により 術中循環管理に難渋した1症例
山本 夏子小松 博西川 俊昭
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2017 年 36 巻 2 号 p. 72-

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抄録

 84歳女性。手術室入室後,観血的動脈圧測定のために左橈骨動脈穿刺を行った直後に発作性心房細動(paroxysmal atrial fibrillation:PAF)を発症した。術中もPAFによる頻拍と低血圧が継続し,フェニレフリン・エスモロール・シベンゾリンを投与したが無効であったため,電気的除細動を行ったところ洞調律に復帰し,循環動態が安定した。手術中に頻脈性不整脈によって循環動態の管理が困難となった場合には,直ちに電気的除細動を行う必要がある。

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© 2017 日本蘇生学会
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