蘇生
Online ISSN : 1884-748X
Print ISSN : 0288-4348
ISSN-L : 0288-4348
歯科治療に関連した重篤なショック, 心肺停止報告200例の検討
伊藤 寛小川 幸恵清野 浩昭川合 宏仁山崎 信也奥秋 晟
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 24 巻 2 号 p. 82-87

詳細
抄録
歯科治療における死亡事故報告は後をたたない。我々は, 各種メディアから知り得た歯科治療に関連した重篤なショック, 心肺停止報告200例について分析した。その結果, ショック45例, 心肺停止155例, 死亡126例であった。これらの多くは局所麻酔や観血処置に起因し, 何らかの全身的合併症を有していたものが全200例中75例 (38%) であった。また小児, 障害児者に多く行われる抑制治療が起因と思われる死亡は19例で, 全死亡例の15%であった。このような事故を回避するために, 歯科医師の医学知識全身管理能力の向上が必要であり, 特に, 最低限のリスクマネージメントとしてBLS, ACLSの習得は必須であると思われた。
著者関連情報
© 日本蘇生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top