蘇生
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麻酔科医は救急救命士による気管挿管の介助手技を十分に理解しているか
楠 真二河本 昌志弓削 孟文
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2006 年 25 巻 2 号 p. 104-109

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抄録

スニッフィングポジション, セリック法, BURP法に関する当施設の麻酔科医の認識を調査した。それぞれの施行方法の正答率 (%) は95, 50, 35であった。また, 模型を用いてセリック法の圧迫の強さ (kg, mean±SD) を計測し, 右手4.2±1.9, 左手4.5±2.0, 男性4.2±2.1, 女性4.5±1.6と左右差, 性差を認めなかった。検討した3手技は救急救命士による気管挿管の際にも介助手技として行われるが, 特にセリック法とBURP法は混同されやすく, 麻酔科医にも知識の混乱が認められた。いずれの手技も正しく施行されない場合には挿管操作の妨げとなる可能性があり, 正しい知識と技術を身につける必要がある。

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