日本農村医学会雑誌
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報告
注意欠陥多動性障害児の行動評価
—1対1の場面と集団場面での比較を中心に—
塩谷 純子川瀬 正裕山本 弘一白井 博美桜井 迪朗長嶋 孝昌
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2003 年 52 巻 4 号 p. 737-743

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抄録
近年, 小児科領域では, 注意欠陥多動性障害 (以下ADHDと略す) の子どもと出会う機会が増えている。今回は, こうしたADHD児の行動に注目して研究をすすめていくことにした。
本研究では, 「ADHDの症状チェックリスト」を用いて, 心理相談室での臨床心理士との1対1の場面と, 小児科主催のキャンプでの集団場面のADHD児の行動評価及び観察をおこなった。
その結果, 心理相談室内での子どもの行動は, 心理療法開始時と比べ, 治療後には「注意欠陥」「衝動性」「多動性」「友人関係」の全ての尺度において改善が認められた。薬物療法と心理療法を併用して継続することによって, 1対1の場面での行動改善や成長がみられると考えられた。しかし, キャンプのような刺激の多い集団場面では, 「多動性」の得点が高くなった。こうした行事や不慣れな場所などいつもと違った場面では, 1対1の場面とは異なる注意が必要であり, それを周囲が理解していることが重要だと考えられた。
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© 2003 一般社団法人 日本農村医学会
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