日本農村医学会雑誌
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研究報告
花卉栽培者の土壌燻蒸剤の使用と自覚症状
面談調査から
永美 大志, 末永 隆次郎, 中崎 美峰子, 前島 文夫, 西垣 良夫, 夏川 周介
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2014 年 63 巻 1 号 p. 41-48

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抄録
 土壌燻蒸剤は, 作物の定植の前に, 殺虫, 殺菌, 除草を目的として使用されるが, 揮発性が高く毒性の強い化学物質であるため, 作業中の吸入などにより, 健康被害の自覚の多い農薬である。クロルピクリンを中心として, 花卉栽培者に使用と自覚症状について面談調査を行なった。  対象は電照菊部会の主催する健康診査に参加した男性69人で, 近年使用している土壌燻蒸剤の種類, 専用マスク, ゴーグルの使用の有無, 自覚症状について質問した。  使用していた土壌燻蒸剤としては, クロルピクリン (68%) とD-D (64%) が多く, クロルピクリン錠剤 (15%), カーバム (15%) などが続いていた。  クロルピクリン使用者については, 38%が専用マスクをしており, 32%がゴーグルをしていた。防護具の使用の有無で, 自覚症状の発生状況が大きく相違していた。防護具なしの方の自覚症状と自覚率は, 涙目72%, 咳31%, 鼻水31%, 呼吸が苦しい21%, 眼がチカチカ19%の順であった。  曝露を低減するために, 注入ツメが土壌中を進行していく注入機を用いる, 風があるときに作業する, 土壌温度の低い時間帯を選ぶ, クロルピクリンを冷蔵しておくなどの工夫が行なわれていた。  ビニールフィルムを被覆する作業時に, 涙目, くしゃみなどを自覚する方が多く, この作業を行なう時も専用マスクの使用が勧められる。  近年, 難透過性フィルムの使用により, 使用量を低減できる可能性が指摘されており, この技術が確立, 普及されることが望まれる。
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© 2014 一般社団法人 日本農村医学会
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