日本農村医学会雑誌
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短報
脊柱側弯症学校検診における問診票の保護者に対する効果
白石 卓也
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2016 年 64 巻 5 号 p. 886-890

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抄録

 脊柱側弯症は, 思春期児童の約1~2%にみられる比較的頻度の高い疾患である。疼痛などの自覚症状を伴うことは少なく, 外見上の背部変形を観察することで発見されるため, 脊柱側弯症学校検診 (以下, 検診) は大きな意味をもっている。側弯症は早い段階から適切な保健指導や治療を始めることが極めて重要であるため, 早期かつ確実に発見するための体制づくりが求められる。しかし, 検診の内容は各自治体間で一定せず, 専門外の内科医や小児科医が内科健診と併せて行なうことが多いのが実情である。近年, 検診に問診票を取り入れる自治体が増えているが, 本研究では平成27年度に当地域で導入した機会を捉えて, 問診票の保護者に及ぼす効果を検討した。検診終了後に問診票導入に関するアンケートを配布・回収することにより集計・解析した。その結果, 問診票の活用は, 注意深く診察しなければならない児童の抽出に有効であるばかりでなく, 保護者に対する側弯症の啓発および学校健診に対する関心の向上につながっていることがわかった。また, 年1回の検診による子供の体型の確認に加え, 問診票の活用により保護者が日頃から子供の体型の変化に気をつけるようになるため, 側弯症の早期発見につながる可能性が示唆された。

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© 2016 一般社団法人 日本農村医学会
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