抄録
症例1は66歳男性。健診の腹部超音波検査にて腫瘤性病変を指摘された。精査にて腸間膜原発腫瘍あるいは粘膜下腫瘍と術前診断をした。診断的切除目的に腹腔鏡下腫瘍摘出術を施行し,病理診断の結果から腸間膜原発神経内分泌腫瘍G1と診断した。術後25か月現在無再発生存中である。症例2は80歳男性。近医で受けた腹部超音波検査にて腫瘤性病変を認め,精査にて粘膜下腫瘍または腸間膜原発腫瘍と術前診断した。診断的切除目的に腹腔鏡下腫瘍摘出術を施行し,病理診断の結果から腸間膜原発神経内分泌腫瘍G1と診断した。術後36か月現在無再発生存中である。腸間膜原発神経内分泌腫瘍は稀と言われ,さらに鏡視下切除を施行された報告例は少ない。本症例のように腫瘍径が4cm以下で他臓器との連続性がなければ,鏡視下手術を選択することで,完全切除も可能であり,より低侵襲な手術を実施できることが示唆された。