日本農村医学会雑誌
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原著
重症心不全患者に対する携帯型精密輸液ポンプを用いた在宅カテコラミン療法のシステム構築における薬剤師の役割
高見澤 美紀篠原 徹鷹野 三富美高見澤 誠青木 芳幸小松 裕和橘 賢廣青木 悠三浦 篤史堀内 賢一矢崎 善一
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2025 年 73 巻 5 号 p. 415-424

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抄録
 心不全患者は病期の進行とともに,強心薬からの離脱が困難になるケースも多く,長期の入院加療は生活の質を著しく低下させる誘因となっている。問題解決に向け,当院では2017年9月から,携帯型精密輸液ポンプを使用し,強心薬を持続投与することで外泊を支援する活動を院内臨床倫理委員会の承認を得て開始した。本邦においては同様の取り組みの報告は少ないことから,薬剤に関する運用及び,薬剤師の介入内容に関して報告する。該当薬剤は携帯型精密輸液ポンプを用いて末梢挿入型中心静脈カテーテルから投与される。薬剤師は,外泊期間中に必要な薬剤用量と流量を表計算ソフトを用いて算出し,医師に処方提案を行なう。また,複数の強心薬や利尿薬の投与がある場合には配合変化の有無を確認し,混合の可否を検討した上で,投与当日にクリーンベンチで無菌的に調製を行なう。外泊前日から外泊時と同様の組成・投与方法で投与を開始し,当日に外泊時用の薬剤に切り替える。心不全増悪による緊急入院や突然死はなく2020年4月までに8症例に対して支援を行なった。
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