日本農村医学会雑誌
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山口県における肝細胞癌アンケート調査の集計結果について
森本 哲雄村田 欣也日野 啓輔秋山 哲司河内山 政彦三好 弥寿彦水田 実
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1988 年 37 巻 4 号 p. 879-882

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抄録

山口県下の病院, 診療所を対象として肝細胞癌症例に関するアンケート調査を行なった. その結果, 回答された症例は304例であった. 平均年令は62.1才, 男女比は3.7対1である. 男女比は年代によって相違し50才代では著しく男性が多かった. 画像診断法としては腹部超音波検査が86.5%と最も多く. 次いで腹部CT, 血管造影の順であった. α-fetoprotein (AFP) 測定を行なった症例は284例であり. このうちAFP値400ng/ml未満は140例49.3%であった. HBs抗原陽性例は15.9%であり, 抗原陰性例と比較して平均年令が有意に低かった. 男女比でも約2倍男性が多かった. 肝硬変合併の有無については. 合併ありは89%, 合併なしは16%であった. 両群間で平均年令, 男女比, HBs抗原陽性例, 飲酒歴の4項目について比較したが, いずれも有意差は認められなかった.

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