日本農村医学会雑誌
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わが国の農業従事者における農薬による皮膚障害臨床例の統計的検討 (1972-1981)
松下 敏夫青山 公治王 志玉李 卿小濱 木の実菅谷 彪松島 松翠若月 俊一
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1990 年 39 巻 2 号 p. 64-70

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抄録
1972年から1981年の間に, 41医療機関の医師から所定の様式で報告されたわが国の農業従事者における農薬による皮膚障害臨床例・630名について、統計的に解析した。皮膚障害の大部分は急性皮膚炎 (66。7%) であり, 慢性皮膚炎 (24.3%), 化学熱傷 (8.4%) や光線過敏性皮膚炎 (2.2%) がこれに続いていた。皮膚障害の原因物質は硫黄殺菌剤 (32.2%) がもっとも多く, 有機燐殺虫剤 (28.6%), ポリハロアルキル硫酸殺菌剤 (11.4%) や銅殺菌剤 (7.1%) の順であった。皮膚障害発症の原因事項は, 主として使用者の防備不十分 (41.3%), 不注意 (20.2%), 健康状態不良 (14.6%) などであった。性, 年令, 季節, 合併症, 皮膚障害の部位、予後など, その他の疫学的特徴についても解析を行ない考察した。
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