日本農村医学会雑誌
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除草剤パラコートのラットへの慢性影響
浅沼 信治佐々木 喜一郎内藤 英輔黒沢 和雄松島 松翠安藤 満田村 憲治山元 昭二川原 一祐
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1990 年 39 巻 2 号 p. 71-76

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抄録

パラコート剤は日本においてもっとも広範に使用されてきている除草剤の一種である。パラコート剤の慢性的生体影響を検討するため, 1mg, 5mg, 25mg/kg/dayの投与量で1年2か月にわたりパラコートをラットに投与した。
慢性的パラコート剤の投与により, 肺, 心臓, 肝臓等種々の臓器に顕著な組織化学的変化が認められた。肺部においては, 1mg/kg/dayの投与量において既に, 肺の維繊化が引き起こされた。
血清生化学検査では, アルカリフォスファターゼ活性とクレアチニンの上昇が認められた。血清コレステロール, トリグリセライド, リン脂質は著しく減少した。
パラコートの慢性投与により脳, 腎臓, 肝臓においては著しい過酸化脂質の蓄積が認められた。

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