1994 年 43 巻 1 号 p. 33-35
質の高いターミナル・ケアを実施するためには, 患者・家族との良好なコミュニケーションの構築が不可欠である。今回, 当院における新規入院患者を対象として医療に関するアンケート調査を実施し, その回答内容および調査自体の有効性について検討を加えた。回答内容からは, 良性および悪性疾患群ともに多くの患者が自分の病気に対する正確な情報を求め, 治療方針決定にも参加したいと考えていることが判明した。また, 今回実施した患者に対するアンケート調査は患者の意向を知る一つの情報源となり, インフォームド・コンセントを推進するうえで有効な方法であると考えられた。