抄録
1995年7月に広島市A地区の独居老人を対象に面接調査を実施し, 高齢者の孤独感を規定する要因を検討した。
孤独感はLoneliness Scale by Ochiaiを用い評価した。孤独感に関連する要因として調査した項目は独居期間, 独居に対する主観的評価, ライフスタイル, 自覚的健康度, 生活活動能力, 社会的支援ネットワーク (手段的支援および情緒的支援), 高齢者抑うつ度, Self-esteem, Morale (PGC Morale Scale), 自覚的ストレス度である。
分析では孤独感を基準変数, その他の要因を説明変数として一括して重回帰分析を行なった。その結果, 以下のことが明らかになった。
独居老人の孤独感を軽減する要因としてSelf-esteemおよび手段的支援が明らかになった。