リハビリテーション医学
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短報
Wallenberg症候群における食塊の輪状咽頭部優位通過側
三石 敬之三石 京子中西 亮二山永 裕明
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2005 年 42 巻 6 号 p. 412-417

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抄録

嚥下障害を呈したWallenberg症候群において, 食塊の輪状咽頭部優位通過側とその経時的変化を検討した. 対象は, Wallenberg症候群29例. 嚥下造影の正面像を観察し, 優位通過側を決定した. 9例に患側が優位通過側である時期がみられた. 5例は患側優位の通過が見られた後, 健側優位の通過へ移行した. 1例は両側不通過, 患側優位, 健側優位の順に変化した. 3例は患側優位の通過のみみられた. 20例は患側優位の時期が確認できなかった. Wallenberg症候群における食塊の輪状咽頭部優位通過側は患側の場合があり, また, 経時的に変化する症例が存在することが確認された. 直接的嚥下訓練における代償法として一側嚥下や頸部回旋を行う際には, 優位通過側の経時的確認が重要であると考えられた. Wallenberg症候群における嚥下障害の病態理解に際して, 患側輪状咽頭筋の弛緩状態を加味する必要があると考えられた.

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© 2005 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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