リハビリテーション医学
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原著
急性期リハビリテーションの立場から見た脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血患者の短期ADL帰結の予測
八幡 徹太郎高橋 友哉染矢 富士子立野 勝彦
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2006 年 43 巻 12 号 p. 820-827

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抄録

本研究は脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血 (SAH) の急性期加療中における短期ADL帰結予測を目的とし,SAH発症2~4週における意識レベル,頭部CT所見,運動障害の程度,尿便意に対し予測因子の有効性を分析した.対象は,SAHの診断で脳神経外科的初期治療をうけ,脳血管攣縮等の時期を乗り切った後に経過が安定していた150例である.予測事項は次のI群ないしII群とした.I群;発症3カ月時のバーセル指数≥85点.II群;発症3カ月時のバーセル指数≤80点.I群の有効な予測因子は「発症4週以内に尿便意正常化」であり,II群は「発症4週で重度の運動障害」であった.「発症2週でJCS 3桁」「発症4週でJCS 20~30もしくはapallic」は予測因子としては低感度だがII群予測に特異的な因子と考えられた.本研究結果は,急性期加療中のSAH患者に対する回復期以降のリハビリテーション方針を論議するのに有用と考える.

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© 2006 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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