リハビリテーション医学
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精神運動発達遅滯児の早期診断と発達評価に関する研究
穐山 富太郎川口 幸義岡本 義久山口 和正岡安 勤
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キーワード: 精神遅滞児, 早期診断
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1985 年 22 巻 1 号 p. 9-14

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抄録
遺伝性障害が明らかにされたものを除外した79例の精神遅滞児につき,産科最適状態の基準を示すPrechtlスコアを検討した結果,その得点項目に特徴があり,精神遅滞早期診断の最初の手がかりを与えることがわかった.
71例については生後1年間の発育歴から乳幼児期における精神遅滞の徴候を検討し,数項目の一般的徴候が見出された.生後6ヵ月までに初診できた21例の初診時所見で最も特徴的なことはhead control不良,姿勢緊張の異常,環境へ対する自発的な働きかけの乏しさ,顔面表情の乏しさなどであった.精神遅滞の早期診断は経時的な行動学的発達評価から可能であり,1歳未満では3ヵ月以上の発達遅滞を示すものに対して療育指導を行った.
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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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