リハビリテーション医学
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傍側脳室体部放線冠梗塞患者における機能推移とワーラー変性について
藤田 恒夫柴尾 菜津子渡辺 栄新谷 博一水澤 英洋庄司 進一
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1994 年 31 巻 3 号 p. 184-188

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抄録
比較的病巣の一致した傍側脳室体部放線冠梗塞症例6例において,機能推移とMRI上認められるワーラー変性の程度との関係を検討した.下肢の機能的評価では全例で良好な回復を認めた.上肢の機能的評価では急性期から軽症の症例,急性期は中等症から重症でその後改善する症例,急牲期から重症で改善も悪い症例に分けられ,後者ほどワーラー変性の程度が著しかった.上肢機能の慢性期重症度に加え,急性期重症度とワーラー変性の程度との間にも関連がある可能性が示唆された.なおBarthel indexでは全例で改善が良好で,disabilityレベルでの関連は明らかではなかった.
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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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