リハビリテーション医学
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脳卒中片麻痺患者に対する肩甲下筋モーターポイントブロックの効果
原 行弘千野 直一野田 幸男美原 盤
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1997 年 34 巻 10 号 p. 693-696

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抄録

肩関節拘縮を認めた脳卒中患者11例(肩関節痛8例)において,肩甲下筋モーターポイントブロックの効果を検討した.患側肩甲下筋のモーターポイント数ヵ所に5%フェノール液を数ml注入した後,他動的ROMは屈曲25.6°,外転18.9°,外旋23.9°改善し(p<0.01),6例に肩関節痛の改善を認めた.このうち上肢Brunnstrom stage III以上の6例中3例に自動運動の改善を認めた.脳卒中患者では肩甲下筋の過剰な同時収縮が肩関節の運動を制限するため,肩甲下筋モーターポイントブロックは肩関節拘縮と疼痛の改善に有効と思われた.さらに自動運動機能の改善にも有効だが,手技の問題,解剖学的個人差,麻痺の重症度が関わると考えられる.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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