リハビリテーション医学
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小脳性運動失調に対する新しい靴型装具の開発
歩行解析による臨床効果の検討
安東 範明安東 美波留真野 行生錫村 明生高柳 哲也竹内 孝仁
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1998 年 35 巻 2 号 p. 100-105

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抄録

小脳性運動失調を有する患者で,下肢への重量負荷が歩行を改善することが知られている.この現象を応用して,高齢者を含む脊髄小脳変性症7例を対象に,失調性歩行を改善する新しい靴型装具の開発を行った.圧計測センサシートを内蔵した計測用靴を開発し,歩行分析を繰り返しながら適切な靴の重量を求めたところ,全例で片足800gが最適であり,これに,患者に応じた外側ウエッジを靴底に加えることで最大の歩行改善が得られた.この新しい靴型装具の効果は著しく,転倒傾向は消失した.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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