我々はマウス線維芽細胞と人工骨(HA)を混合培養し,いろいろな刺激を与えると細胞がHAの周りに三次元様増殖することを見い出した.今回は骨形成促進に有効とされる物理刺激に焦点を合わせ,その効果を調べた.三次元様増殖の形成率は,電磁場刺激1Gを16時間与えたものは無処理対照群の2.8倍であったが24時間では9.4倍,48時間では16.0倍誘導された.電気刺激は誘導がみられなかった.超音波は5W/cm2の3秒照射で誘導がなかったが6秒では4.2倍,9秒では4.0倍誘導された.レーザーは1J/cm2照射で6.3倍,5J/cm2で3.7倍の誘導がみられたが16J/cm2では対照の1/10となった.この結果から物理刺激にはどれも適刺激があることが判明した.
