リハビリテーション医学
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阻血による片側下肢の神経遮断が立位姿勢制御に与える影響
佐古 めぐみ
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2003 年 40 巻 8 号 p. 537-545

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抄録

片側下肢の神経遮断が立位制御に及ぼす影響について,健常成人男性19名を対象に運動学的検討を加えた.右大腿部末梢の阻血による神経遮断後の立位は,右下肢荷重量の減少,右側の股関節と膝関節の屈曲,右足底圧の動揺中心の後退により構築された.その際,右腓腹筋の筋活動が減少し,左下肢筋群と右大腿および体幹筋群の筋活動が増加した.片側下肢の感覚神経遮断は,‘ankle strategy’に基づいた姿勢制御を困難にし,神経遮断された下肢に荷重するためには,両下肢・体幹筋の代償がさらに必要となることが確認された.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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