The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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原著
大腿骨頸部骨折患者の訓練単位数と退院時運動FIMとの関係―日本リハビリテーション・データベースの分析―
徳永 誠近藤 克則
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2015 年 52 巻 12 号 p. 751-759

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抄録

大腿骨頸部骨折患者の訓練単位数と退院時Functional Independence Measure(FIM)との関係を明らかにすることを目的とした.対象は,日本リハビリテーション・データベースに登録された大腿骨頸部骨折患者のうち一定の基準を満たした19 病院の795 例である.他院手術の15 病院(371 例)と自院手術の14 病院(424 例)に分け,病院ダミーと訓練単位数を含む6 項目を説明変数,退院時運動FIMを目的変数とした重回帰分析を行った.他院手術群(訓練単位数は0.8 単位~8.6 単位)の全対象者の解析では,訓練単位数は有意な説明変数ではなかったが,50 例以上の2 病院の患者に限定すると有意(B=2.187)となった.自院手術群では訓練単位数は有意な正の係数(1.427)であった.大腿骨頸部骨折では,訓練単位数が1 単位増えれば,退院時運動FIMが1.4~2 点程度高くなると考えられた.

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© 2015 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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