The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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巻頭言
特集『東京2020パラリンピックとリハビリテーション医療のこれから』
  • ―障がい者スポーツのこれからと発展―
    陶山 哲夫, 藤原 清香, 菊地 みほ
    2020 年 57 巻 6 号 p. 486-491
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    ジャーナル 認証あり

    障がい者スポーツは1943年英国のストーク・マンデビル病院でLudwig Guttmannが脊髄損傷者に初めて行い,1952年国際ストーク・マンデビル競技大会を開催し国際的に初めて認知された.障がい者スポーツはリハビリテーション・スポーツと生涯スポーツ,競技スポーツに分類できるが,競技スポーツから発生したパラリンピックへとつながり,2021年東京パラリンピックへとますます興隆している.東京パラリンピックのレガシーとは,障がい者の個性を重んじ,スポーツを通して社会参加を推進し,活力ある社会の創造と,健常者と障がい者との一元化施策を図り,活力あるinclusiveな共生社会を創造することにある.

  • 和田野 安良
    2020 年 57 巻 6 号 p. 492-496
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    ジャーナル 認証あり

    パラリンピック競技大会は2004年アテネ大会以降オリンピック競技大会と共同運営されるようになり,東京パラリンピック競技大会も東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が運営することとなる.そのため,医療サービス体制もオリンピック競技大会から継続して行われることになる.パラリンピック競技大会時は選手村総合診療所と競技会場にパラリンピック競技特有の障がい特性を理解している障がい者スポーツ医が配置される.パラリピアンの障がいと合併症を理解することが大切である.

  • ―障がい者スポーツにおけるアンチ・ドーピング活動―
    草野 修輔
    2020 年 57 巻 6 号 p. 497-500
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    ジャーナル 認証あり

    ドーピングは,スポーツ活動において競技能力を高める目的で不正に薬物を使用するか,不正な方法を用いることを指し,世界アンチ・ドーピング規程で,アンチ・ドーピング規則違反として10個の項目が定義されている.パラアスリートにおいても同じ規程が適応される.過去の国際大会での薬物使用者は約70%と高率であり,パラリンピック前に行った参加選手の使用薬物調査では,禁止薬物使用割合は,アテネ大会30.2%,北京大会16.7%,ロンドン大会5.7%であった.パラアスリートにおいては,視覚障害者,知的障害者,未成年者も多いため,禁止物質使用がある場合には,対象選手に通知文書を郵送し,対処方法の指導を行っている.

  • 小林 章郎
    2020 年 57 巻 6 号 p. 501-505
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    ジャーナル 認証あり

    障害者の競技スポーツには,impairmentの内容・程度を判定し公平に競えるようクラス分けというシステムが存在する.パラリンピックに出場するために国際パラリンピック委員会公認のクラス分けを受ける必要があり,その準備としてクラス分けに精通した担当医がMedical Diagnostics Form(診断書)を書かなければならず,詳細な病歴・現症・画像資料が求められる.さらに,クラス分けが完了するまでに障害を客観的に証明する筋電図やMRIなどの追加検査を行う場合があり,医師の関与・判断がきわめて重要である.また今後,クラス分けの根拠となるevidenceを構築するため医科学的アプローチが欠かせない.

  • 河﨑 敬, 三上 靖夫, 中川 周士, 新井 祐志, 田島 文博
    2020 年 57 巻 6 号 p. 506-511
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    ジャーナル 認証あり

    わが国において障がい者スポーツ選手に対するメディカルチェックは日本障がい者スポーツ協会医学委員会が行っている.障害者は特殊な病態をもっているため,健常者スポーツにおける医学的サポートと異なる点が多い.本稿では,日本障がい者スポーツ協会が実施している障がい者スポーツ選手のメディカルチェックと選手の健康管理体制について記述する.障がい者スポーツ選手の生理学的特徴や多くの二次傷害,合併症のコントロールなどをよく理解し,健康管理の観点で個別に対応する必要がある.障がい者スポーツ選手を診るためには,障害を熟知した医師のみならず,多くの関連職種の協力が不可欠である.

  • 羽田 康司
    2020 年 57 巻 6 号 p. 512-516
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    ジャーナル 認証あり

    パラリンピックをはじめとする国際大会への帯同医は,障害の存在やクラス分けなどパラリンピック競技の特殊性を理解したうえで,日本選手団の活動を医療面からポートする重要な役割がある.傷病の治療だけでなく選手団内の感染症予防や体調管理,生活環境の管理など,必要とされる業務は多岐にわたる.また,長期間の活動期間を通じて,選手だけでなくスタッフについても身体的・精神的に健康な状態に保つよう努めることも重要である.

  • ―バドミントンの特徴と見どころ―
    田中 清和
    2020 年 57 巻 6 号 p. 517-520
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    ジャーナル 認証あり

    東京2020パラリンピックの新競技としてバドミントンが採用された.一般的にはパラバドミントンと呼ばれ,車いすと上肢障害・下肢障害・低身長の立位カテゴリーに分かれており,シングルスとダブルスとで戦う.数々の国際大会で活躍している日本選手のメダル獲得が期待される.

  • ―テコンドーの特徴と見どころ―
    藤原 清香, 木下 まどか, 伊藤 智絵, 中平 有, 酒井 勇雅, 藤堂 太右, 長谷川 真人
    2020 年 57 巻 6 号 p. 521-524
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    ジャーナル 認証あり

    パラテコンドーは東京2020大会で初めて正式競技として実施される.テコンドーはコンタクトスポーツで,そのスピード感と迫力によって,世界で7,000万人の競技人口を抱える人気競技の1つである.日本国内ではパラテコンドーの競技人口が10人余りと非常に選手人口が少ないが,日本からも東京大会では3人が出場する予定になっている.

    本稿では新競技としてのパラテコンドーのルールや障害のクラス分け,パラスポーツとしての見どころについて紹介する.

  • 青木 隆明
    2020 年 57 巻 6 号 p. 525-529
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    ジャーナル 認証あり

    東京2020パラリンピックが開催されるにあたり,パラリンピック独特のスポーツを紹介する.近年パラリンピックの競技性も向上し,世界の強豪と戦うのは大変である.それだけ選手の層も厚く,日本でもさまざまな競技に対する研究や指導が進んできている.

    実際の競技をみる前に,スポーツ観戦の見どころを紹介する.例えば,陸上や水泳は種目としては同じだが,クラス分けや障害に応じて道具や義足などが異なり,投げ方や泳ぎ方など,さまざまな工夫がなされている.練習に対してもコーチの指導の工夫が必要で,医療従事者とのかかわりが大切である.

教育講座
連載 英語論文の書き方―誰も教えてくれなかったコツ―
症例報告
  • 篠原 佑太, 石川 愛子, 西村 大輔, 川上 途行, 小杉 志都子, 里宇 明元, 森崎 浩
    原稿種別: 症例報告
    2020 年 57 巻 6 号 p. 558-564
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    [早期公開] 公開日: 2020/06/12
    ジャーナル 認証あり

    Spinal cord stimulation (SCS) has been reported to be effective for complex regional pain syndrome (CRPS). This is a case report of a patient with CRPS who was successfully treated with a combination of temporary SCS lead placement and physical therapy. A 19-year-old man presented with severe pain for a few months since receiving plaster cast fixation as treatment for an ankle sprain injury at the previous hospital. At his first visit to our pain center, he could not walk without crutches because of severe pain accompanied by symptoms such as allodynia, decreased skin temperature, redness, edema, muscle weakness, and changes in the appearance of the affected area. The symptoms met the diagnostic criteria for CRPS. Temporary SCS lead placement was performed to alleviate the pain and peripheral circulatory disorder, along with physiotherapy to improve the flexibility and restore the normal appearance of the affected limb. The interdisciplinary treatment effectively improved our patient's leg edema and walking ability, which consequently led to pain relief.

  • 牧浦 大祐, 斎藤 貴, 井上 順一朗, 土井 久容, 薬師神 公和, 酒井 良忠
    原稿種別: 症例報告
    2020 年 57 巻 6 号 p. 565-570
    発行日: 2020/06/18
    公開日: 2020/08/12
    [早期公開] 公開日: 2020/06/12
    ジャーナル 認証あり

    This case report describes the effect of exercise therapy on a patient with plasmacytoma diagnosed with chemotherapy-induced peripheral neuropathy (CIPN). A man in his mid 70s was diagnosed with plasmacytoma and received outpatient chemotherapy. He developed glove-and-stocking numbness and balance disorder and underwent 16-week multimodal exercise therapy consisting of resistance and balance training, and aerobic exercise. He attended one session per week of exercise therapy at a hospital under the supervision of a physical therapist and completed five sessions of home-based exercise. His symptoms and physical function were evaluated at baseline and after intervention using the Common Terminology Criteria for Adverse Events version 5.0 (CTCAE), Functional Assessment of Cancer Therapy-Neurotoxicity subscale (FACT-Ntx), modified Total Neuropathy Score (mTNS), Stand-up test, and Berg Balance Scale (BBS). After the 16-week intervention, clinician-assessed CIPN symptoms were stable (CTCAE:Grade 2 at baseline, Grade 2 after intervention), whereas patient-reported CIPN symptoms improved beyond the minimal clinically important difference (FACT-Ntx score increased from 22 to 29 points). Although the components of mTNS such as motor symptoms and strength improved, the total mTNS score remained stable. The Stand-up test and BBS scores improved, and better physical function led to improvements in activities of daily living. Thus, exercise therapy may effectively reduce the symptom burden and improve physical function in patients with CIPN.

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