2016 年 53 巻 11 号 p. 834-838
維持透析患者は年々増加し,医療経済的にも高額な医療費が問題となり,その対策が急務となっている.腎臓機能障害に伴い,心機能低下,筋力低下,脂質・糖代謝異常,神経系機能障害,精神心理的異常などさまざまな障害が発生する.これらの二次的障害や合併症により活動量,運動耐容能が低下し,廃用症候群に陥り,日常生活動作(ADL)を妨げ,生活の質(QOL)を低下させてしまう.非運動・非身体活動である患者の死亡の危険性は高く,予後を改善させるためには,適切な運動や身体活動を積極的に行う対策が必要であり,運動療法を中核とした包括的な「腎臓リハビリテーション」が近年注目されている.