The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
Online ISSN : 1881-8560
Print ISSN : 1881-3526
ISSN-L : 1881-3526
特集『小児リハビリテーション―その歴史と各疾患への対応,未来への展望について―』
日本における障害児療育の歴史
―肢体不自由児療育を中心に―
小﨑 慶介
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 53 巻 5 号 p. 348-352

詳細
抄録

 日本の小児リハビリテーションの歴史は,田代義徳,柏倉松蔵,高木憲次らを中心として,1910年代に始まった肢体不自由児療育運動が1つの発端となっている.この運動を通して,社会から隔絶された手足の不自由な児童に教育,整形外科的治療とリハビリテーション(医学的治療),職業教育が施されるという枠組みが形成された.戦争によっていったんこの仕組みは壊滅的な打撃を受けたが,戦後は児童福祉法制定などを通して制度の整備が進められた.時代の変遷とともに対象疾患や病態が変化しており,今後もより包括的な枠組みの中で小児リハビリテーションを推進することが求められている.

著者関連情報
© 2016 社団法人 日本リハビリテーション医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top