2017 年 54 巻 11 号 p. 835-840
腰痛症のリハビリテーションでは,red flags(危険信号)を有する重篤な脊椎疾患(腫瘍,炎症,骨折など)に伴う腰痛,神経症状を伴う腰痛,非特異的腰痛のトリアージを最初に行う.
腰椎疾患の評価ツールは痛み,機能,心理的な評価に大別される.これらを効果的に用いることでリハビリテーションを含めた治療の計画,治療効果の判定に役立てることができる.特に非特異的慢性腰痛における心理面の評価は必須で,近年報告されたSTarT(Subgrouping for Targeted Treatment)Backスクリーニングツールは,リスクに応じた層別化,治療介入に有用である.