The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
Online ISSN : 1881-8560
Print ISSN : 1881-3526
ISSN-L : 1881-3526
特集『小児の運動器障害とリハビリテーション医学』
小児期の運動器障害:脊椎障害
―側弯症を中心として―
川上 紀明
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 55 巻 1 号 p. 24-29

詳細
抄録

1979年より運動器の中で唯一行われてきた側弯検診は,2016年より運動器検診の中に含まれて再出発した.側弯症は3次元的な脊柱変形(脊柱のねじれ)であるが,姿勢によるものと誤解されやすい.前屈テストで5° が指標となるが,これらの学校検診での事後措置には十分な配慮が必要である.側弯の発生原因の研究では多くの報告がされているが,いまだ原因は解明されていない.その自然経過は個々の症例により大変差があり,悪化しないものから高度に悪化し,生命にも影響を与えるものまでさまざまである.運動器検診による早期発見で運動療法,装具療法,手術療法など適切な治療法が選択でき,成人になって生じる問題点を少なくすることが可能となる.

著者関連情報
© 2018 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top