The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『リハビリテーション医療における補完代替医療の可能性』
漢方と脳卒中リハビリテーション医療
坂元 隆一浅利 博基
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2018 年 55 巻 12 号 p. 968-977

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抄録

当科では,術後や長期臥床後の食欲不振に対して「六君子湯」を投与し,体力回復目的で「補中益気湯」,より虚証の患者には「人参養栄湯」を選択し,感染を予防しつつ,順調にリハビリテーションが進むようにサポートしている.

「疲れ」というキーワードからは,人参と黄耆を含む漢方薬(参耆剤)が選択される.その代表的な漢方薬が,補中益気湯,十全大補湯,人参養栄湯であり,脳卒中後で元気がない,気力がない,疲れやすく,耐久性がない患者に投与すると,リハビリテーション医療が進むようになり,耐久性も向上することを多数経験する.膝痛に対しても,頻度の多い偽痛風には,防己黄耆湯に越婢加朮湯+附子末を追加し,漢方薬の即効性を患者,家族から感謝される.

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© 2018 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
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