2019 年 56 巻 2 号 p. 116-121
前庭機能障害患者に対するリハビリテーション治療は一側性前庭障害症例において,中等度~強度の根拠があり,中等度の一側性前庭障害症例については中等度の根拠がある.また,良性発作性頭位めまい症症例については,確定診断に基づいた特有の理学療法治療法は,一般の運動療法に基づいた前庭リハビリテーションよりも,より効果を示すというエビデンスがある.しかしながら,本邦では本治療はあまり普及していない.外来において迷路性失調に対するリハビリテーション治療を行いその有効性について検討したので概説する.