2019 年 56 巻 4 号 p. 286-291
脳卒中を発症すると多くのケースで片麻痺を呈し歩行困難となる.装具は歩行を支援する補助器具であるが,本稿では,国内で流通している下肢装具の現状を述べるとともに,国内ではヒールロッカー機能獲得を目的としたリハビリテーション方略をめざすが,国外ではフォアフットロッカー機能構築を目的としたリハビリテーション方略に重点を置くなどの違いがみられることを紹介する.また,ロボットスーツを代表するようなメカニカルなデバイスが進化している一方で,再生医療領域は大幅に進歩し,今後の装具療法のあり方も変容していくことについて言及していく.