The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
Online ISSN : 1881-8560
Print ISSN : 1881-3526
ISSN-L : 1881-3526

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

後方進入法による人工股関節全置換術後5カ月における靴下着脱動作の獲得状況と獲得するために必要な機能的な目標値の検討
―多施設間での縦断的研究―
木下 一雄樋口 謙次中山 恭秀大谷 卓也安保 雅博
著者情報
ジャーナル 認証あり 早期公開

論文ID: 19033

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

目的:本研究の目的は,後方進入法による人工股関節全置換術(THA)を施行し,術後5カ月での股関節屈曲,外転,外旋位における靴下着脱動作(以下,股関節開排法)の獲得状況を調査し,術後5カ月で股関節開排法が可能となるためのリハビリテーション治療の目標値を明らかにすることである.

方法:対象は本学附属4病院で後方進入法THAを施行した変形性股関節症101例104股とした.調査項目は年齢,Body Mass Index,股関節可動域,膝関節と足関節の可動域制限の有無,上肢長,術前および術後5カ月時の股関節開排法の可否とし,術後5カ月での股関節開排法の獲得に関与する因子を検討した.

結果:股関節開排法の獲得に関与する因子として,術前の靴下着脱の可否,術前の股関節外旋可動域,退院時の股関節外転可動域が抽出され,その目標値は股関節外旋可動域27.5°,股関節外転可動域17.5°であった.

結論:股関節開排法による靴下着脱動作を獲得するには,術前から股関節開排法による動作が可能であること,THAの周術期に股関節外旋可動域,股関節外転可動域が目標値に到達していることが必要である.

著者関連情報
© 2020 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
feedback
Top