The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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前十字靱帯再建術後の再損傷発生に関連する片脚スクワット中の運動学的因子の検討
福田 航河村 顕治横山 茂樹片岡 悠介五味 徳之
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ジャーナル 認証あり 早期公開

論文ID: 21050

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抄録

目的:本研究の目的は,前十字靱帯(ACL)再建術後に同側下肢のACL再損傷が発生する者としない者で術前の片脚スクワット動作中の膝関節可動域(ROM)とそれらの変動係数(CV)に違いがあるかどうかを明らかにすることである.

方法:対象は非接触型のACL損傷者38名である.全例がACL再建術の前日に片脚スクワット動作を行った.3次元動作解析装置を用いて片脚スクワット中の膝関節ROMとそれらのCVを算出した.ACL再建術後約30カ月後までに同側下肢のACL再損傷の発生について調査し,術後再損傷群と術後非損傷群で膝関節ROMとそれらのCVを比較した.

結果:術後再損傷群は9名,術後非損傷群は29名であった.術後再損傷群は術後非損傷群よりも膝関節内外旋ROMが大きく(再損傷群5.8±2.0°,非損傷群3.5±1.4°,p=0.001),膝関節内外反CVが大きかった(再損傷群26.7±20.6%,非損傷群11.2±8.8%,p=0.029).

結論:ACL再建術前の片脚スクワット動作中の膝関節内外旋ROMと膝関節内外反CVはACL再損傷予防を検討するうえでの評価のポイントになると示唆された.

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© 2022 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会

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