The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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災害時リハビリテーション支援活動における新たな記録方法の有効性の検討
森川 明冨岡 正雄佐浦 隆一
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ジャーナル 認証あり 早期公開

論文ID: 23050

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抄録

目的:災害時に対応する組織的活動においては,得られた情報を記録して共有することが必要である.ところが,災害時リハビリテーション支援活動は情報の記録と集計に時間がかかることをわれわれは問題と感じていた.われわれは,従来使用してきた記述式記録用紙よりもマークシート式記録用紙のほうが記録と集計にかかる時間が短くなると考えた.そこで,従来の記述式記録と比べ,マークシート式記録が短時間で正確に情報を記録できるかどうかを検討した.

方法:災害時リハビリテーション支援活動にこれまでかかわりのない大阪府の理学療法士50名を被験者とし,記述式記録用紙を使用する群とマークシート式記録用紙を使用する群の2群に無作為に分けた.被験者にリハビリテーション支援活動のシミュレーション動画(10パターン)を視聴させ,それぞれ割り当てた記録用紙に得られた情報を記録させた.記録の時間と正確さの結果を2群で統計学的に比較検討した.

結果:10動画すべてでマークシート式記録用紙を使用したほうの時間が短かった(p<0.05).記録内容の正確性は2群間で明らかな差はなかった.

結論:災害時のリハビリテーション支援活動の記録はマークシート式記録用紙を使うことで記述式記録用紙よりも短い時間で記録できる.

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