抄録
サルコペニアは,転倒・骨折,身体機能低下,嚥下障害,認知機能低下,死亡などの健康障害
のリスクが高まった進行性かつ全身性の骨格筋疾患である。サルコペニアと低栄養は身体的フレ
イルの中核要因である。サルコペニアは,骨格筋量の減少,筋力の低下,身体機能の低下を組み
合わせて診断する。回復期リハビリテーションを行う患者ではサルコペニアの有病率が約50%
と高く,日常生活動作や嚥下障害,自宅退院などのリハビリテーションのアウトカムと負の関連
がある。予防や治療は運動,栄養,口腔,生活,薬剤など包括的なアプローチが必要であり,多
職種でのリハビリテーションが極めて有用である。最近では呼吸サルコペニアの概念や診断基準
が新しく提言されている。