抄録
血液透析(hemodialysis:HD)患者の骨折発生率は死亡リスクの上昇と関連しているため,転倒と骨折の予防はきわめて重要である。HD患者は,転倒頻度が多く,転倒すると転倒恐怖感の増加や,その後の臨床転帰が不良となる。また,フレイルの有病率が高く,身体機能低下をベースに,慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の重症化やHD治療による要因が加わることで転倒・骨折リスクが増強している可能性が考えられる。そのため,転倒予防に対する定期的な評価やアプローチが重要になってくる。本稿では,HD患者の転倒の特徴,および転倒予防対策について概説する。