抄録
好酸球性肺炎10例から得られたTBLB標本16検体を対象とし, 肺組織局所に浸潤する好酸球を免疫組織学的に検討した. その結果浸潤好酸球のほとんど全てが, 分泌型 Eosinophil Cationic Protein に対するモノクローナル抗体EG2陽性の活性化好酸球であり, 脱顕粒も認められた. また一部の検討した症例のBALF中にもEG2陽性細胞が認められ, さらにBALF中ECP値は高値であった. 対照として検討した Bleb 縫縮肺切除標本の組織浸潤好酸球中EG2陽性細胞は有意に少数であった. 以上から好酸球性肺炎の病態における活性化好酸球の関与が示唆された.