抄録
縦隔リンパ節生検にて活性化好酸球を認めた好酸球性肺炎の1例を報告する. 患者は42歳の男性で, 胸部X線写真にて両側肺門リンパ節腫大 (BHL) を認め, 胸部CT写真にて右S5, S8, S9, S10に浸潤性陰影および#2, #3, #5, #6, #7, #10, #11のリンパ節腫大を認めた. TBLBにて好酸球性肺炎と診断. 縦隔鏡下でリンパ節生検を行い, リンパろ胞の圧排と, 類洞への好酸球, 組織球の浸潤を認めた. 縦隔生検組織を分泌型ECPに対するモノクローナル抗体EG2を用いて免疫組織学的に検討したところ活性化好酸球を認めた. 文献上好酸球性肺炎においてBHLがみられることは稀であり, さらに縦隔リンパ節生検で活性化好酸球を証明し得たことは重要と考え報告した.