日本胸部疾患学会雑誌
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慢性うっ血性心不全患者の気道過敏性に対する indomethacin 投与後の furosemide 吸入効果
斉藤 雄二佐々木 文彦酒井 哲夫石崎 武志中井 継彦宮保 進金森 一紀三船 順一郎
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1994 年 32 巻 5 号 p. 413-417

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抄録
慢性うっ血性心不全患者において, Acetylcholine (ACh) に対する気道過敏性に与える furosemide (40mg) の吸入効果における prostaglandin 系の関与について検討した. Achに対する気道過敏性は, 一秒量 (FEV1.0) を前値の20%低下させる Ach 濃度閾値 (PC20-ACh) を指標とした. Indomethacin 75mgを5日間投与後検討を行った Indomethacin 投与後における furosemide 吸入は呼吸機能に有意な変化をもたらさなかったが, PC20-Ach は median 値にて7.58mg/mlから11.9mg/mlへと有意に (p<0.01) 改善を示した.以上より慢性うっ血性心不全患者の furosemide 吸入による気道過敏性の改善効果には Prostaglandin 系の関与の可能性は低いと考えられた.
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