日本放射線技術学会雑誌
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127. 全面 CR 化に向けて第 29 報 : EDR の検討その 7(CR-2 基礎)
船橋 正夫三原 一博安部 勝人小林 斉雄
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1992 年 48 巻 8 号 p. 1211-

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抄録
CRの低コントラスト検出能についてまとめる1.読み取りラチチュードが小さいほど良い(10, 23, 26, 28報)。2.階調タイプや試料画像の素地濃度の影響を受ける。特に、信号の存在する濃度でのガンマγの影響を強く受け、ガンマが高いほど良い(10, 26, 28報)。3.サンプリングピッチや縮小率の影響を受ける。(a)低線量領域(0.1〜0.5mR)では、サンプリングピッチ・縮小率共に大きいほうが良かった。(b)高線量領域(1.0〜10mR)では、サンプリングピッチ・縮小率共に小さいほうが良かった(23報)。4.画像処理によって画像をL値2.0でのコントラストに統一した場合、各々のX線量の領域で、L値間の検出能の差を補正することができた。(10, 23, 29報) 5.すべての実験においてX線量が多いほうが検出能は良い(10, 23, 28, 29報)。これらの実験のすべての結果から、CRの低コントラスト検出能に最も大きな影響を与えるのは、IPに到達するX線量とディスプレイされる段階でのコントラストだといえる。特に、CRの画質を改善するには、ノイズ特性の改善が急務だと考える。
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© 1992 公益社団法人 日本放射線技術学会
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